2023年最終日

本日は曇りがちな空ですが、今年は幾分あたたかな年末となりました。

いつも穏やかな日常を過ごせるよう願ってはいますが、一年を振り返りそんな年があるかと言えばまずなくて、忙しく過ぎていく日々の中で喜怒哀楽という人間の感情配分はどれくらいか．．．

喜びと楽しみに満ちていたい希望と、リアルな怒り、そして重々しい悲しみ。

忘れていくものと、跡を残してしまったもの。

人生最後の日に立ち返るのはどこなのでしょう。

一人暮らしをしていると父母のことを思い出す。
赤ちゃん返りしているのかな。

90歳間近の老女が記した、なぜか何度も読み返してしまう一文。

今の自分に重ねているのか、両親と過ごした幼き時代を懐かしんでいるのか、尊敬の念と共に未だ辿り着けない先を見ているのか、今の私には正しく理解ができませんが、誰しもいつかその人にとって一番幸せであたたかな場所へ戻っていけるのかもしれないなどと空想交じりに推察してみると、それはずいぶん先のようで明日かもしれないし、そうでなくてもあっという間にそんな日は訪れるのではないでしょうか。

出会いの数と別れの数は本当に同じなのか。

目に見えるものとしては確かにそうであっても、おそらく消えてなくなるという意味ではなく、取り巻く周囲と積み重ねた関係性は形を変えながら繋がり続け、円を描くように廻りまわる命の循環を絶つことは自分ただ一人で出来るものではなく、自然は必然と、原因あっての結末には従うべくようなっているのだろうと思った一年でした。

私事ではございますが、本年をもちましてangersを終了させていただきます。

そして明日からまた新たな形でスタートさせていただきます。

『情緒のあるモノづくり』

どこまでも人らしく、ぬくもりのある手仕事に従事できることに感謝しながら、変わることのない信念をもち、この先も紡ぎ続けていきたいと思いますので引き続きどうぞよろしくお願い致します。

いつも関わっていただいている方々、この一年も大変お世話になりありがとうございました。

迎える年が皆様にとって希望に満ちた明るい年でありますよう心よりお祈りしております。

angers