そもそもシルバーってどんなもの？

温度が上がってくるとなんだか美しく涼しげに見えるシルバー。
肌の露出も増え、ファッションの一部としてリングやブレスレット、ネックレスもより映える季節が近づいてきました。

性別や年代を問わず、愛され続けているシルバージュエリー。
金やプラチナに比べると比較的安価に購入でき、カジュアルな装いから、シーンによってはエレガントにも魅せてくれる万能アイテムですね。

そもそもシルバーとはどんなものなのか。
銀(シルバー)は貴金属と呼ばれる金属の一種で、金と同様展性が大きく、加工しやすいことからジュエリーなど繊細な加工に重宝されてきました。

日本もかつては有数の銀産出国として知られており、最盛期には世界の生産量1/3～1/4を占めていたと伝えられています。
そんな跡残る閉山した鉱山も現在ではちょっとした観光地になっていたり、意外にも日本での銀の歴史は古く、文化の中に息づいてきたのは取引手段としての価値や素材そのものに魅力があったからなのだと思います。

さてそんなシルバーですが、やわらかく曲がりやすい特性から純銀100％では強度が保てないため、宝飾品として加工するにあたっては銅など他の素材と混ぜ強度を上げたものを使用しています。よく見かけるシルバー925という商品名のような言葉。これは純銀92.5％という意味です。つまり純銀95％であればシルバー950、純銀100％ならシルバー1000という表記になります。
そんな中でもシルバー925は銀としての輝きと、硬度の高さ・加工のしやすさ、特に鋳型に流し込んで形を作る「鋳造」に向いていて大量生産も可能なことからシルバージュエリーのポピュラーな原料として定着しているのです。

よく金属アレルギーについても尋ねられますが、シルバーは比較的アレルギーを引き起こしにくい金属です。でも全く０というわけではありません。特にジュエリーなどの加工品においては、どうしても純銀以外の物質も混ざっていますので、ニッケルなどが含まれている場合にはニッケルアレルギーを引き起こすこともあります。
シルバー925の中でも割金に銅のみを使用したものを「スターリングシルバー」と区別して呼びます。スターリングとは「価値のある」「本物」といった意味合いで、高品質の証です。
ちなみに弊社の商品もスターリングシルバーを使用しています☺

アレルギー対策としてはその原因が純銀そのものなのか、一部の不純物なのか、メッキなのか等はっきりさせることも大切ですし、ご不安な場合は、あらかじめ病院でパッチテストを受けられることもおすすめです。もしも純銀そのものに出てしまった場合は、プラチナやゴールドなど素材そのものを変えてみたり、含まれる不純物であればあらかじめ販売店に確認するなどして、安心してジュエリーをお楽しみ頂ければと思います。

シルバージュエリーのお手入れ方法

シルバーの最大の特性は変色しやすいこと。
毎日使っていると、何なら置いておくだけで気づくと黒ずんで見える．．．
個人的にはその風合いが良いと思っているのですが、ジュエリーは輝きが一番ということで少し管理方法についてお話したいと思います。

徐々に起こる変色、これはこの素材の持つ硫黄成分や塩素に反応して起こる「硫化」または「塩化」という化学反応です。

シルバーを黒くする「硫黄」、代表的なものとしては温泉が上げられますが、実は空気中にも人の皮脂に含まれるたんぱく質の成分中にも微量に存在しています。また別の物質としては海水や汗、カルキ、洗濯漂白剤などに含まれる「塩素」も原因の一つです。そう．．．そもそも使っていても、置いておいても黒くなるのです。

でもそんなに気にしていたら使えませんよね。

極端な場所、温泉や海水浴では外した方が無難ですが、普段の生活では気づいた時に拭く、そのままにしておかない、しばらく付けない時は密閉されたチャック付の小さなビニール袋などに入れ、なるべく空気を抜いた状態で保管するなど、少しの配慮で大丈夫です。

それでもどうしても気になるときは、重曹や塩、お酢などとお湯と混ぜ漬け込んだり（※加工法によって適切な方法で）、シルバー専用のクロスやクリーナーなどを使用し磨き上げてください。

銀が錆びて滅びるということはまずないので、こうしてメンテナンスをしながら永くお使い頂ければ、その風合いに愛着も湧き本当に自分だけのものに仕上がっていきます。

変化を繰り返すこと．．．これもシルバーの魅力の一つなのです。

【Noir】オニキスシルバーリング-onyx silver ring –

そして初夏の頃合い、ゴールドに続きオニキスリングシルバーバージョンが誕生しました。
今回も山梨県甲府でフラットに削り出した天然石オニキスを使用し、燻加工を加え、ゴールド同様ヴィンテージな雰囲気に仕上げました。

シルバーは素材の持つ輝きを生かした艶ありと、マットな質感の艶消しの2パターンです。

［Noir onyx square silver ring]

［Noir onyx round silver ring]

やさしい光を纏った艶やかなリング。
トップ部分は燻を入れ落ち着いた印象に、リング部分はもともと素材の持つ輝きを最大限発揮させております。
繊細で華奢といった女性的な一面と、クールで凛々しい男性的な一面を併せ持ったようなジュエリーです。
黒は一点でも華やかにも見えますが、お手持ちのリングと重ねづけなどしていただいても、装いのアクセントとして主張しすぎず程よい存在感でお手元をおしゃれに彩ってくれますよ。
どんなシーンにもお使い頂けるよう、シンプルで上品なシルバーリングに仕上げました。

［Noir onyx square silver ring（mat)]

［Noir onyx round silver ring (mat)]

あまり光るものが得意でない方にはこんなマットな質感のリングがおすすめ。

引き算の美学は、知的でこなれた印象を演出してくれます。

先にもお伝えした通りシルバーには経年変化が見られます。艶消しのジュエリーは人の肌で擦れ、皮脂などで徐々に独特な艶を魅せるようになります。それは人工的な艶ではなく人肌に触れたナチュラルな艶で、そこに生まれた輝きと風合いはただ一つ自分だけのもの。まるでアンティークのような情緒あるジュエリーに仕上がっていきます。

日常に添えるシルバージュエリー。

特別の多い人生はきっと豊かなものになるのではないかと思います。

思い出を刻みながら、共に歳を重ねていける存在となりますようMONではそんな願いを込めて一つ一つ丁寧な手作業で仕上げています。

どうぞ身につけた方の良きパートナーになりますように．．．。